40代で出版社に同業種転職。年収520万男性にインタビュー。

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透明大手企業 採用担当 金田 50歳
■年齢など   :50歳、男性、東京勤務
■転職前の仕事 :単行本書籍を発行する出版社で、書籍の企画・編集・制作を担当
■現在の仕事   :単行本書籍を発行する出版社で、書籍の製作実務を担当
■現在勤務年数  :1年、一般社員
■現在の年収は  :控除前で520万円
■年間勤務日数は :土日祝・年末年始6日間・お盆3日間が休日
■労働時間は   :午前9時半~午後6時まで。ほとんど残業なし

前職を辞めてなぜ書籍の製作実務の仕事に転職しようと思ったのですか?

前職は主にビジネス書の単行本書籍を発行する出版社の編集部に所属し、自分で企画を立て、著者を探し、原稿を書いていただき、書きあがった原稿を校正・編集して本に仕上げる仕事で、仕事内容自体は気に入っていましたが、残念なことに会社の業績不振により給料の遅配・無配が始まり、生活を続けていくことが困難になったので退職しました。

年齢的に新しい業種・職種に転職することが難しかったため、同業種で業務内容的にすぐに取り掛かれる現職に就くことにしました。

転職した事で、労働環境がどのように変化しましたか?

前職は、書籍の企画立案から著者選定、執筆交渉、執筆スケジュールの管理、原稿入手後の製作スケジュール管理および製作実務、さらには印刷所や製本所などとの交渉、プレスリリースの作成・配布、広告原稿作成、ウェブでの拡販実務など、自分の担当企画については本をつくって世間にアピールするまでに必要な一通りすべてのことを自分でやる必要があったため、労働時間も長くなりがちでした。

現職では、原稿入手後の製作スケジュール管理と製作実務だけをすればよくなったので、ほとんど残業なしで帰れるようになりました。

書籍の製作実務の仕事に転職する上で不安だった事はなんですか?

募集要項で職種に同じ「編集・製作」という表現がされていても、実際にどういう仕事を「編集・製作」と呼ぶのか、その業務範囲がどこまでかは、会社によって大きく違うことがあります。

転職サイトに書かれていた説明を見る限りは、業務内容そのものについては前職で20年やってきたことのなかの一部のようだったので、これといって不安はありませんでしたが、実際にどこまでを「編集・製作」と呼んでいるかは実際に会って話を聞いてみないとわからないので、その点だけが少し心配でした。

書籍の製作実務への転職はどうやってしましたか?

年齢的に転職自体がかなり厳しい状態だったので、収入や勤務地などにあまり厳しい条件を付けず、この年齢でも応募を受け付けてくれそうな企業には積極的に応募書類を送ることにしました。ハローワークはもちろん、マイナビ、エン転職、リクナビ、ジョブセンスリンク、DODAなどの転職支援サイトにはほぼひとつ残らず登録し、毎日のように新着をチェックして、多少なりとも可能性のありそうなところにはすべてエントリーしました。

転職エージェントにも登録はしましたが、年齢とこれまでのキャリアのためか、声がかかることは1度もありませんでした。

これから転職される方にアドバイスをお願いします。

出版業界で「編集」と呼ばれる職種についていた方が他社の「編集」職に転職する場合、若い方はどうかはわかりませんが、自分のように40歳を越えていて、突出したベストセラーを何冊も出したとか、強力な著者人脈を持っているといった強みがある方ではない場合は、非常に苦戦されると思います。

特にひとつの会社でしか勤務実績がない場合、その会社での「編集」の業務範囲が他の会社でも同じと思いがちですが、実際はつくる本のジャンルや方向性、出版社の考え方によって、業務範囲もやり方も非常に大きな違いがあります。

そうした違いにフレキシブルに対応できる自分であろうという意識を強く持つことが大事だと思います。

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